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(2018/11/6)
カテゴリ:調査レポート
リリース発行企業:Booking.com Japan K.K.
スタートアップ企業がサステイナブル・ツーリズム業界で取り組む主要分野にスポットを!
【2018年11月6日、日本発表】
トラベルテクノロジーの先端を行く世界最大級のEコマース会社、Booking.com(ブッキング・ドットコム)の日本法人 ブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社(本社:東京都港区 代表:アダム・ブラウンステイン 以下:ブッキング・ドットコム)は、サステイナブル・ツーリズム(持続可能な観光)で課題となっている様々な問題に対し、テクノロジー主導型ソリューションを構築する世界中のスタートアップ企業に向け、ブッキング・ドットコムが支援を行うBooking Booster accelerator program(ブッキング・ブースター・アクセラレーター・プログラム)の開催を発表しました。第3回目となる今回、選ばれた企業は合計200万ユーロの助成金を獲得できます。
3年目のプログラム開催を記念して、ブッキング・ドットコムは、旅行業界の持続可能な問題に対し、スタートアップ企業が取り組んでいる技術革新の4つの主要分野にスポットを当てます。これには過去のプログラム選出企業のプロジェクトも含まれています。
■観光業のメリットと効果の均等化
サステイナブル・ツーリズムで業界において、現在もっとも早急に解決すべき問題の一つとしてスタートアップ企業の多くが注目しているのが、アムステルダムやヴェネツィア、バルセロナを始めとする世界の人気目的地の混雑問題です。国連世界観光機関によると、世界の旅行者数は1950年の2500万人から2017年には13億人にまで膨れ上がり、2030年までは年間3.3%の割合で増加し続けると予測されています。この計算では、2030年には18億人が自国の国境を越えて旅に出ることになります。(※1)
さらに、ブッキング・ドットコムが最近行った調査(※2)では、大半の旅行者が、旅行のメリットと効果の均等化のためならば、目的地や旅行形式、滞在中にすることを柔軟に捉え、調整することに抵抗がないと答えています。むしろ、旅行者の51%が都市部から離れた場所での滞在に意欲的であり、68%は繁忙期外で旅行へ出かけると答えています。47%は、主要な観光地はあえて訪れず、あまり知られていないスポットへ行くことを好むとしています。事実、54%の人が主要な観光エリア以外の場所を訪れるために、旅行期間を延長すると答えています。これは、旅行者が行動の範囲を広げ、他の人が訪れていない場所を発見し、地元産業の支援といった革新の拡大において多大な潜在的可能性があることを示しています。
■トラベルテクノロジーを通した女性のための経済的機会の創出
世界的に、プライムエージワーカー(25歳~54歳)の女性の労働力率は、男性の94%に対し63%にとどまっています。また世界的な男女の賃金差は23%となっています。(※3)国連の持続可能な開発目標の一つに男女平等と女性の社会進出が挙げられており、これはブッキング・ドットコムにとっても非常に重要な課題です。革新的発想とビジネスモデルを活用し、女性が独立して収入を得られるような旅行関連サービスの構築を目指すスタートアップ企業の世界的な増加数を見ても、問題の大きさが伺えます。
男女平等に向けた大きな動きの中で影響力のあるものの一つに、2018年のブースター・プログラムで助成金を獲得したサハ・コンサルティングによるWomen on wheels(ウーマン・オン・ウィールズ)・プログラムがあります。今後2年間、同社は資金不足の女性1,000名以上に運輸業で生計を立てる機会を与えます。彼女たちは運転手として自身と家族のために200万ユーロ以上を稼ぐ見込みがあるだけでなく、インド全土で女性が安全に移動できる手段を提供することになります。
■資金不足の地域に対する包摂的成長の促進
国連環境計画で頻繁に引用される統計によると、旅行者が先進国で消費する100ドルのうち、実際にその地域やコミュニティに還元される額は5ドル程にとどまります。この問題は、旅行会社にとっては、地域とコミュニティが観光業からより平等に利益を得るための支援を行い、旅行業界全体で包摂的成長モデルを促進する大きな機会となります。ブッキング・ドットコムの最近の調査では、65%の旅行者が観光客向けの主流なお土産より、地元の商品を探したいと答えています。さらに53%は、観光がもたらす影響を緩和できるなら、地元コミュニティが主催する体験やアクティビティに参加することに興味があると答えています。(※2)
この問題に警鐘を鳴らすスタートアップ企業の数が増えつつあることを示す顕著な例として、Backstreet Academy(バックストリート・アカデミー)があります。ピアツーピアに影響を与える旅行プラットフォームで、観光とテクノロジーを通して貧困軽減に特化しています。2017年のブースター・プログラムで最高額の助成金を獲得した同社は、協同する東南アジアの零細企業数を16%増やし、地域コミュニティの収益を2倍近く増収させました。同社のプラットフォームを介して旅行者と地元の芸術家たちとの交流を実現した結果、2017年には213もの伝統工芸と無形文化遺産の衰退を防ぎました。2018年はさらに多い240の伝統と文化を守ることを目標にしています。
■環境保護
安全な水の不足、プラスチックごみ問題、天然資源の枯渇など、サステイナブル・ツーリズム業界のスタートアップ企業が取り組んでいる複雑かつ相互に関連し合う環境問題は多数あります。地球の70%は水ですが、そのうち新鮮な水は2.5%で、ほとんどが氷河に閉じ込められています。(※4)国連によると、20世紀には、水の使用量は人口増加率の2倍以上に増えました。そのため、水不足問題を抱える地域やコミュニティはすでにボトル入りの水に頼らざるを得ず、運用コストや環境破壊といった別の問題に繋がっています。国連環境計画によると、世界的に排出されるプラスチックごみは年間約3億トンで、その重さは世界の全人口の体重に匹敵します。ごみの大部分は世界中の河川や海に流れ込み、地球温暖化や海洋汚染を引き起こすだけでなく、水の供給や海洋生態系に悪影響を及ぼします。
2017年のブースター・プログラム受賞企業の一つであるDesolenator(ディソルネイター)は、水源問題とプラスチックごみ問題の両方に取り組む企業です。同社が誇る最先端技術で、太陽光エネルギーを活用して綺麗な水を作り出す浄水システムを作り出しました。現在、2019年に敢行予定の重大パイロットプロジェクトに向けた準備が進められています。プロジェクトの中には、同社の持続可能な水源管理を利用してカンボジアのリゾート島からすべてのペットボトルをなくす計画も含まれています。カンボジアでのパイロットプログラムでは、1年目で現在ホテルが被っている33,000ドルの運用コスト削減と3万本のペットボトルの使用排除、8トンの二酸化炭素排出量の削減を目指してます。
■第3回ブッキング・ブースター
2019年のブッキング・ブースター・プログラムでは、ブッキング・ドットコムがサステイナブル・ツーリズム業界の社会的企業を10社選考し、2019年5月にアムステルダムで行われるアクセラレーター・プログラムに招待します。3週間に渡る本プログラムで、参加者は自分たちのビジネスプランをさらに練ることになります。プログラムではレクチャー、実践型ワークショップ、コーチング・セッションを受け、最後のプレゼンテーションで最大50万ユーロの助成金を獲得します。助成金は、参加した成長中の企業のさらなる発展を支援するためにBooking.comが用意した200万ユーロのファンドから出されます。また、すべての参加企業はブッキング・ドットコムのエキスパートより1年間に渡って指導を受け、またブッキング・ドットコムとイノベーションやさらなる成長を加速させるためのコラボレーションをするチャンスもあります。
ブッキング・ドットコムCEOのギリアン・タンズは次のように述べています。
「おかげさまで、本プログラムは3年目を迎えました。応募してくださるスタートアップ企業の素晴らしい起業家精神と、観光客の分散化や女性のための経済的機会の創出、資源不足の地域における経済成長の促進、最先端技術の発展と世界各地での支援といった、主要分野における斬新な技術革新にいつも感動しています。私たちは、テクノロジーの力によってより良い世界を創造できると信じています。そして旅行業界全体に永続的かつ持続可能な影響をおよぼす次のチェンジメーカーたちを支援することを楽しみにしています」
ブッキング・ドットコムは旅行者たちに世界中で143,000ヶ所以上の目的地を紹介しており、先々の世代がこれらの場所を変わらずに旅行し続けられるように貢献できる方法を探しています。ブッキング・ケアーズ・ファンド、ブッキング・ケアーズ・ファンド、ブッキング・ブースター・プログラといったプログラムと平行して、ブッキング・ドットコムの社内ボランティア・プログラム(社員が世界中の目的地の発展を目的に、現地の団体・組織と協力するプログラム)も長らく行われてきました。お互いに協力をすることで、ブッキング・ドットコムのこれらの取り組みがさらに成長と進化を遂げ、世界の環境業界に良い影響を及ぼします。今後予定されているプログラムについては、ブッキング・ケアーズのウェブサイトをご覧ください。
2019年度ブッキング・ブースター・プログラムの応募受付は2018年11月1日より開始し、締め切りは12月2日となります。世界中すべてのスタートアップ企業が応募可能です。詳細については、ブッキング・ブースターのページをご覧ください。
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※1: 世界観光機関(UNWTO)事業計画概要: ‘Overtourism’? – Understanding and Managing Urban Tourism Growth beyond Perceptions.
※2: 調査はブッキング・ドットコムによって、過去12ヶ月の間に旅行に出かけた、または出かける予定のある成人21,500名(内訳:オーストラリア、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、中国、ブラジル、インド、アメリカ、イギリス、ロシア、インドネシア、コロンビア、韓国からそれぞれ1,000名、日本、ニュージーランド、タイ、アルゼンチン、ベルギー、カナダ、デンマーク、香港、クロアチア、台湾、目雉子、オランダ、スウェーデン、シンガポール、イスラエルからそれぞれ500名)を対象に独自に行われたものです。調査はオンラインアンケートで2018年8月10日~8月30日に集計されたものです。
※3: UNウィメン (2018), Turning Promises into action: Gender Equality in the 2030 agenda for sustainable development.
※4:https://www.nationalgeographic.com/environment/freshwater/freshwater-crisis/
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日本におけるブッキング・ドットコム
2009年に渋谷に最初のオフィスを開設。現在約350名以上の従業員が日本国内のオフィスで働いており、内200名以上がインハウスのカスタマーサービスのスタッフです。国内に、6つのオフィス(東京に2ヶ所、大阪、福岡、札幌、沖縄)があります。現在、国内では約2万軒以上の宿泊施設の予約が可能(2018年1月時点)です。
ブッキング・ドットコムについて
1996年にアムステルダムにて設立されたブッキング・ドットコムは、オランダの小さなスタートアップ企業から、世界最大のオンライン宿泊予約サイトに成長しました。Booking Holdings Inc.(NASDAQ:BKNG)の一部であるブッキング・ドットコムは現在、世界70カ国・198のオフィスを設け、1万7,000人以上の従業員が所属しています。世界中の人々に世界を体験していただくことを使命とし、気軽な旅を実現できるよう、最新の技術を取り入れています。ブッキング・ドットコムでは、アパートメント、家族経営のB&B(ベッド&ブレックファースト)スタイルの施設から、5つ星の高級リゾート、ツリーハウス、さらにはイグルーに至るまで、世界最大の宿泊施設数を提供しています。ブッキング・ドットコムのウェブサイトとモバイルアプリは43の言語で利用でき、229の国・地域、13万以上の目的地で登録されているリスティング数は2,880万件以上となります。毎日、150万部屋以上が予約されており、お客様は24時間いつでも43の言語でサポートを受けることができます。ビジネスやレジャー等の用途に限らず、ブッキング・ドットコムで簡単に理想的な宿泊施設の予約が無料で行えます。
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