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(2018/12/11)
カテゴリ:その他
リリース発行企業:公益財団法人日本ユニセフ協会
【2018年12月10日 バグダッド(イラク)発】
イラクのヤジディ教徒であり性暴力の被害者であるナディア・ムラド氏がノーベル平和賞を受賞したことを受け、ユニセフは、イラクの何十万人もの子どもたちの窮状に対して関心を寄せるよう呼びかけています。イラクでは、広範囲で発生している洪水と凍えるような寒さによって、避難民の子どもたちの命が脅かされています。
「信じ難いほどの体験を経て、人権活動家として活動するナディア・ムラド氏を、世界が称賛しています。一方で、常に心にかけておくべきは、イラクには厳しい状況に置かれた多くの子どもたちがいて、たとえ最悪の状況は過ぎ去ったとしても、今なお支援を必要としているということです」とユニセフ・イラク事務所代表のピーター・ホーキンスは述べています。
イラクの冬は厳しく、ヤジディ教徒の大半の人々や国内避難民の子どもたちが暮らす北部地域では、雨や雪が降って気温は氷点下になることもあります。避難している家族の多くは、暖房設備も乏しい荒廃した家屋か、寒さから身を守ることがほとんどできない避難民キャンプで、貧困ライン未満の生活を送っています。子どもたちを暖めるための燃料や冬用衣服を手に入れることもできません。
「壊滅的な被害をもたらしている洪水によって、この冬は、避難民の子どもたちにとってさらに厳しいものになっています。避難民の子どもたちは低体温や呼吸器疾患になるリスクが極めて高いのです。ひとりの子どもも、こうしたリスクに晒されることがあってはなりません。すべての子どもが暖かい居場所で健康に育つ権利があるのです」(ホーキンス代表)
ユニセフは、シンジャル(Sinjar)、アルビル(Erbil)、ドホーク(Dohuk)、アンバール(Anbar)、ニナワ(Ninawa)、ディワニヤ(Diwaniya)、バスラ(Basra)、サラハッディン(Salaheddin)、バクダッド(Baghdad)、スレイマニヤ(Suleimaniah)において、およそ16万1,000人の子どもたちを対象に、ブーツ、マフラー、帽子などの冬用衣料を、現金給付も含めて支援しています。
ユニセフはこの冬、国内避難民キャンプあるいは支援が届き難い地域で暮らしている、生後3カ月から14歳までの、最も厳しい状況に置かれた子どもたちを対象に、支援を届けています。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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