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(2019/2/15)
カテゴリ:その他
リリース発行企業:公益財団法人日本ユニセフ協会
ユニセフとUNHCR、各国政府に解決策を提案
【2019年2月14 日 ジュネーブ 発】
ユニセフ(国連児童基金)と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、ヨーロッパ各国政府ならびに地域組織に対して、域内において国籍を持たずに誕生する、あるいは国籍がないままになっている子どもをなくすための対策を緊急に取るよう求めています。
無国籍の子どもの正確な人数は把握できないものの、ヨーロッパ域内の無国籍者の数は50万人以上と推定されます。
ヨーロッパで難民保護申請をした子どもの数は2010年から増加し、2015年と2016年にピークを迎えました。「無国籍者」だと確認された子どもたちの数も同様に増加しています。2017年には、2,100人の子どもが「無国籍者」として登録されており、この数は2010年と比較して4倍になっています。
国籍を持たない子どもたちは、教育や保健ケアなどの基本的な人権や社会サービスを受けることが難しく、生涯にわたって差別を受ける可能性があります。公式な証明書を持たない子どもたちは、暴力、虐待、人身売買などに遭う危険が高まり、そうした子どもと家族は、逮捕や拘留されるリスクのある状態に置かれることになります。
「無国籍の子どもたちの人生は、そのスタート時点から前進しません。彼らは、私たちのように夢を見て、希望を持つことはできますが、法的な問題に阻まれ、おとなになる前にそうした夢は破れ、可能性が失われるのです」とパスカル・モローUNHCRヨーロッパ局長は述べました。
特に影響を受ける子どもたち:
ヨーロッパ域内で国籍を持たずに生まれた子どもたち。ジェンダーに基づく差別や国籍法の問題により、両親の国籍を取得できない子どもたち、および両親が無国籍であるために国籍を取得できない子どもたちを含む。
ヨーロッパ域内で生まれて出生登録がされていない子どもたち。ロマの人々のような弱い立場にある少数グループの子どもを含む。
特定の国から難民や庇護申請者としてヨーロッパに到着した無国籍の子どもたち。
「すべての子どもには、名前と国籍を得る権利があります」とユニセフ欧州地域事務所代表 兼 欧州難民危機特別調整官アフシャン・カーンは述べました。「各国政府には、無国籍の状態で子どもが生まれることを防ぐための対策を導入するだけでなく、すべての無国籍の子どもたちが国籍を得る権利を確実に実現するための法的、またその他の支援を提供する責任があります」
ヨーロッパにおける無国籍の子どもの問題への取り組みを改善するために、ユニセフとUNHCRは、低コストで効果的、そして持続可能な解決方法を提案します。
国籍を持たない難民・移民のすべての子どもたちが、ヨーロッパに到着した際に、確実にかつ適切に認定され保護を受けられるようにすること。
すべての無国籍の子どもたちが可及的速やかに国籍を取得できるよう手続きを簡素化すること。
国内で生まれて無国籍になりかねないすべての子どもたちに国籍を付与する対策を含めるよう法律を整備・改正すること。
ヨーロッパにおける出生登録率は高いものの、無国籍になるリスクが最も高い家族を対象に情報提供を促進することで、未登録の子どもたちを見つけだし、その家族の登録手続きをサポートすることができます。
出生登録を通して、すべての子どもたちが法的な身分証明を得ることは、持続可能な開発目標(SDGs)のターゲットのひとつです。ユニセフはすべての子どもたちが出生時に確実に登録されるための支援を行い、UNHCRは、
世界で何百万人もの人々が影響を受けている無国籍者の問題を2024年までに終わらせることを目標にした #IBelong Campaignを行なっています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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