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東京、浜町の表具店「経新堂 稲崎」は江戸時代、天保年間の創業。経師の筆頭格として朝廷に仕え、「大経師」の称号を賜った、当時より名字帯刀をゆるされた家だ。もとは大工町(現・日本橋二丁目&...

水引というと、お祝いの品や祝儀袋に掛けられた金銀紅白の飾りや不祝儀袋の黒白の結びが思い浮かぶが、そればかりではないことを金沢市内の津田水引折型を訪ねて知った。そもそも水引とは、飾りを作っている長い紙縒...

金沢市の目細八郎兵衛商店は天正三年(一五七五)創業。加賀藩主・前田利家の入城以前より、この地で縫い針を作ってきた。糸を通しやすい良質の針は藩主の御用達を受け、「めぼそ」の名を賜る。

作家で大阪芸術大学の教授も務める有吉玉青さんが巡る「伝承工芸」の連載は、2018年8月に始まった。... (毎月第1金曜日の「ウイークエンド」面に掲載) 長寿企業の英...

それで上賀茂神社から唯一の正統伝承者として認定を受けている。

東京、両国に江戸押絵羽子板のむさしや豊山を訪ね、清澄通りに出ると、羽子板の形の看板が見えた。入口の正面ではなく、入口に挿すように掲げられているから、すぐわかる。 羽子板の形は羽子板以...

実は洋傘がなぜ日本の伝統工芸なのだろうと不思議に思っていたのだが、お話をうかがって納得した。

東京、入谷の指物木村に、江戸指物師の木村正さんを訪ねる。店舗兼工房には、ところせましと板が並ぶ。 三年前に左足を怪我(けが)して…、と困ったように...

川本和代さんは、ご自宅からほど近い工房に、毎日バスケットを提げてとことこと出かけていく。バスケットの中身は、御守、携帯、先の丸い和鋏(わばさみ)と製作中の布。絞りに...

お茶を長く習っているために、漆器は身近なものである。棗(なつめ)や菓子器、道具を置く板…それらを教室で、あたりまえのように使っていたから、京都、山科の表完工房を訪ね、二代目・川瀬表完さ...

東京は亀戸の彩り硝子工芸を訪ね、熊倉憲二さんの作業を見学させていただいて謎が解けた。 ... 「伝統柄とはいいますが、工芸は多様で、職人の数だけパターンがあります。そして時代に合わせ...

まさにその「手描」を生業(なりわい)とする工芸士さんを、練馬の工房に訪ねる。... 本連載初の女性の工芸士である。

映画「君の名は。」の主人公・三葉が髪を結んでいたことで注目された組紐(くみひも)だが、人気の秘密はその愛らしさのみならず、物語にもかかわる組紐の来歴だろう。三葉の祖母が謎めいたことを言...

フリーターを経て、就職情報誌で見つけた貴金属工芸に心惹(ひ)かれ、埼玉の会社に就職。... 伝統は、現代の工芸にもしっかりと受け継がれている。

東京浅草に二軒店舗を構える箱長の、木目込み細工の施された桐箱(きりばこ)や桐箪笥(きりだんす)は、なんともカワイイ。カワイイはもう世界に通用する言葉となっているから、そ...

東京浅草寿町は、江戸時代より職人町として栄えた町だ。そこで百年以上、木を彫りつづけてきた宗舟を訪ねる。店舗兼工房は、少し寒い。

女の子の幸せを願い、雛(ひな)を飾る―これが三月三日の雛の節句とばかり思っていたが、雛人形を飾る理由はそれだけではないらしい。 埼玉の川口市に工房兼店舗を構える飯塚人...

この製作所でつくられる関東牛刀(洋包丁)は千葉県指定伝統的工芸品だ。 ... 息子の義人さんは、今や伝統工芸士だが、「自分が偉いのではない。

鼈甲(べっこう)細工には、タイマイというウミガメの甲羅を使う。タイマイの甲羅は、成長にともない樹の年輪のように層を重ねる。この層の中に水分を通す管があるため、ほかのウミガメにはない保温...

青栁貴史さんは、東京浅草の書道具店・寶研堂内硯(すずり)工房、四代目の製硯師である。製硯師とは父である三代目が称した、硯をつくる職人のこと。 学校の書道の時間も遠くな...

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