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[ 中小・ベンチャー ]
(2016/3/3 05:00)
東日本大震災からまもなく5年を迎える。大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県では、中小企業再興や新産業育成、社会インフラの整備が進む。すべてを失ったかに見えたあの日から1800日余―。被災地の産業はたくましく復興の道を歩んでいる。ただ、労働力不足や福島県での原発事故の影響は解消されていない。課題を乗り越え、復興から自律成長へとかじを切る被災地の今を追った。
宮城県気仙沼市の沿岸部に本社があった雪ヶ谷精密工業。津波で壊滅的な被害を受けたが、2014年に市内山間部で新工場を建設し復興を成し遂げた。
生産再開後は震災前の受注残を消化しつつ復興を軌道に乗せた。しかし今、主力の耳鼻科向け医療用いすの出荷は横ばい。「金属加工など自社技術を生かした新ビジネス創出が欠かせない」と菊田芳政専務は強調する。
【若手取り合い】
ただ、足かせとなるのが労働力不足だ。同社の従業員は約20人と震災前の水準に...
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(2016/3/3 05:00)
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