深層断面／安倍首相、増税延期表明へ－遠のく財政健全化

先週末に閉幕した伊勢志摩サミット（主要国首脳会議）は、安倍晋三首相が２０１７年４月の消費増税延期を表明するための“お墨付き”を与えたのか―。主要７カ国（Ｇ７）が採択した首脳宣言と、採択後に会見した安倍首相の発言には“温度差”がうかがえ、同宣言が増税延期の根拠となるかは判断が難しい。「政治判断」であるにせよ、財政健全化に不可欠な増税を延期してまで経済成長を優先する限り、確実な景気浮揚が政権には求められる。

■経済成長最優先、確実な景気浮揚カギ

【財政出動は各国の判断】

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  安倍首相はサミット閉幕の後の会見でリーマン前の経済状況に似ていると強調した（27日、三重県志摩市）

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伊勢志摩サミットの前哨戦として仙台市で開かれたＧ７財務相・中央銀行総裁会議で、麻生太郎財務相は「世界経済に悲観的になりすぎていないか」という認識を参加各国から得ていた。年明けの原油価格や中国・人民元の暴落...