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[ 科学技術・大学 ]
(2016/6/29 05:00)
東京医科大学皮膚科学分野の坪井良治主任教授らの研究グループは、東邦大学、資生堂と共同で、加齢に伴い薄毛になる症状「壮年性脱毛症」の患者の毛髪を細胞移植により再生する治療法の臨床研究を2016年中に始める。研究期間は3年間。細胞治療法の安全性や有効性を確かめ、実用化につなげる。研究に協力する被験者は男女約60人を計画している。
被験者の毛の生えている後頭部から、毛を生やす小器官「毛包」を含む直径数ミリメートルの頭皮を採取。同頭皮から毛髪の形成に関わる細胞「毛球部毛根鞘(もうきゅうぶもうこんしょう)細胞」だけを取り出し、細胞培養した上で、同じ被験者の脱毛部に移植する。
同治療法は頭皮を広範囲に切除する必要がなく、患者の体にかかる負担が少ない。育毛剤を毎日使う従来の治療法と比べて、一度の治療で効果が長続きするとみており、臨床研究で検証する。
頭皮の採取と細胞移植は、東京医科大学病院(東京都新宿区)と、東邦大学医療センター大橋病院(東京都目黒区)の2カ所で行う。細胞の培養は資生堂の細胞加工培養施設が担当する。
(2016/6/29 05:00)
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