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[ エレクトロニクス ]
(2016/10/21 13:30)
(ブルームバーグ)任天堂は20日深夜、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」では据え置き型と携帯型の両方の機能が使えると発表した。発表後の任天堂株は売られ、約3カ月ぶりの日中下落率となった。
発表によると、スイッチはタブレット端末のように持ち運んで外で遊んだり、家庭のテレビにつないで大画面で遊んだりできる。公表された映像では、マリオやマリオカート、スプラトゥーンなど任天堂の人気ゲームで遊ぶ姿が紹介された。価格やゲームタイトルは後日、発表する。
協力企業には、カプコンやバンダイナムコホールディングスなどのゲーム制作会社のほか、音楽配信を手掛けるレコチョクや映像制作を行うワーナー・ブラザースが含まれている。スイッチは来年3月に発売予定で、これまでは開発名で「NX」と呼ばれていた。
新型ゲーム機の詳細が明らかになるのは初めて。任天堂にとっては2012年に発売した「Wii(ウィー)U」以来の新型ゲーム機となる。不振のUは今期(17年3月期)は大幅な販売減少を見込んでおり、スイッチには収益向上へ向けた切り札としての期待がかかる。
発表後の株価は一時、前日比7.1%安の2万5025円まで売られ、7月27日以来の日中下落率となった。午後1時現在は同5.4%安の2万5485円となっている。
岩井コスモ証券の川崎朝映アナリストは、ソニーが仮想現実(VR)のような新しい体験を提供したのに対し、スイッチは「現時点では期待外れ」だと分析した。また「ユーザーを引きつけるようなゲームソフトやコンテンツ、コミュニティサービスを提供できるかがポイントになるとみている」と述べた。
野村証券のアナリスト、山村淳子氏は21日付リポートで、据え置き型と携帯型の両用は「想定の範囲内」と記載。「ゲームの定義を大きく覆すようなサプライズは現時点ではない」と指摘していた。
同社はスマホゲームからも収益を上げようとしており、12月には人気ゲーム「スーパーマリオ」を米アップル「iPhone(アイフォーン)」向けに配信予定。世界的に人気となった「ポケモンGO」では、持ち分法適用会社ポケモンがライセンス料と開発運営協力による収益を得ている。
(2016/10/21 13:30)