産業春秋/日本酒再興へ膨らむ期待

(2024/12/25 05:00)

「日本酒は年末の1週間が最も売れる」。新年の用意のためで、日本名門酒会の飯田永介さんは例年に増して期待する。国連教育科学文化機関(ユネスコ)が4日、日本の「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録することを決めた。

「日本酒離れ」が言われて久しい。1970年代前半のピークから、課税移出数量(出荷量)は4分の1となり、酒販店の数も半分以下になった。

手をこまねいていたわけではない。同会は全国120の蔵元と1500の酒販店が活動。需要の谷間だった2月の立春の朝にしぼって売り出す「立春朝しぼり」や夏の生酒を仕掛けた。父の日や、9月からの冷やおろしと合わせ、需要の山をいくつも築いた。

北米や韓国、豪州、シンガポールで日本酒イベントを行い、輸出を伸ばしてきた。2013年に「和食」が登録となった際には、海外で日本食レストランが増えた。今回はさらに「追い風になる」。

願いは日本で再認識してもらうこと。原料米の値上がりなど逆風もあるが「追い風は動いた分だけ吹く」と、酒屋に足を運んだことがない若い人へ会員制交流サイト(SNS)でプロモーションする。24年の新酒は「きれがよい」と期待は膨らむ。

(2024/12/25 05:00)

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