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[ 科学技術・大学 ]
(2016/10/28 05:00)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士の大西卓哉です。いよいよ帰還目前となりました。30日には地球に帰還する予定です。日刊工業新聞での連載は今回が最後ということで、今日は私の長期滞在中、最後のJAXA実験になる「たんぱく質結晶生成実験」を紹介したいと思います。現在、まだ実験中です。
たんぱく質の実験は日本のお家芸です。熱対流や沈殿・降下といった重力に起因する現象が起こらない宇宙環境を利用し、きれいで大きいたんぱく質の結晶を生成し、その構造を詳細に分析して創薬研究に生かすものです。
日本は10年以上に渡ってノウハウを蓄積していました。打ち上げ前の準備段階におけるサンプルをベストなコンディションにして宇宙に送り出すことや、宇宙での結晶生成プロセス、地上にサンプルを持ち帰った後の解析プロセスと、3拍子そろったトータルパッケージを利用者に提供できます。
新しい利用機会の創出を目指し...
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(2016/10/28 05:00)
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