[ 機械 ]
(2016/11/8 05:00)
ファナックは12月に人工知能(AI)を用いたバラ積み部品取り出しシステムと、工作機械の状態監視システムを投入する。工場用IoT(モノのインターネット)基盤「フィールド・システム」の第1弾の位置づけ。既存の予防保全サービス「ゼロダウンタイム機能(ZDT)」も同システム上で利用可能にする。この三つの応用技術をベースにIoT戦略を本格始動させ、以後ラインアップを拡充する。
プリファード・ネットワークス(PFN、東京都千代田区)と共同開発の取り出しシステムを、フィールド・システムの応用技術の一つとして提供開始する。ロボットが物体をつかむ方法などを作業者が調整する代わりに、AIが自動で学習する仕組み。手間と時間をかけずに、高い取り出し成功率を確保できる。IoTで複数のロボットを協調させることで、学習時間を短縮することも可能だ。
また、工作機械の稼働状況を遠隔地から監視できるシステムも実用化する。ファナック製品だけでなく連携する他社のコンピューター数値制御(CNC)装置もつなぎ、見える化できるのが特徴だ。
このほか、2015年に投入したZDTを進化させ、フィールド・システムに組み込む予定。従来はロボット向けのサービスだが、工作機械を新たに対象に加え利用者の拡大につなげる。
ファナックは200社以上の企業と協力し、同システムを12月から事業化する予定。PFN以外の企業ともさまざまな応用技術の共同開発を進めており、17年以降、順次投入する計画だ。
(2016/11/8 05:00)
関連リンク
機械・ロボット・航空機1のニュース一覧
- ファナック、IoT戦略本格始動−AI搭載の部品取り出しシステム投入(16/11/08)
- JIMTOF2016(12)スギノマシン社長・杉野太加良氏ほか(16/11/08)
- 溶接で金属積層造形−ヤマザキマザックが新技術、既存立型MC対応(16/11/08)
- DMG森精機、当期赤字80億円に-通期見通し下方修正(16/11/08)
- 島津製作所の4―9月期、売上高3.5%減(16/11/08)
- 日本トムソン、通期見通しを下方修正−工作機械の回復遅れ(16/11/08)
- グローリーの4―9月期、売上高1.7%減(16/11/08)
- 日本精工、高速化対応のアンギュラ玉軸受開発−保持器改良(16/11/08)