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[ 科学技術・大学 ]
(2016/11/30 05:00)
芝浦工業大学電気工学科の高見弘教授は29日、電気とお湯を供給できる軽自動車型ハイブリッド電源車を開発したと発表した。熱を発生させて冷却し、温度差で発電する「スターリングエンジン」とソーラーパネルを軽トラックに搭載。冷却時に水を使うことで、お湯も作れるため、災害時の被災地での利用を想定する。量産化に向け提携企業を募集中。誰でも使えるよう操作を簡単にし、3年以内の実用化を目指す。
搭載するスターリングエンジンは、木のバイオマス燃料を燃やして熱を発生させ、水で冷やして駆動させる。3キログラムを1時間燃焼して冷却すると、1キロワットの電力と45度Cのお湯200リットルを供給できる。今後、がれきなどの廃材を燃料にできるようにし、災害時における活用を進める。
電源車の上部にはソーラーパネルを設置。晴天時には1時間で最大600ワット発電でき、夜間や天候不良時に向けた蓄電もできる。
軽トラックの荷台に収まるように設計されているため、支援が必要なエリアへ即座に向かえる。
高見教授は「災害時以外にも、電源がなくて困っている場所であればどこでも使える。活用場所を広げたい」と話している。
現在、高見教授の研究室にはセネガルからの留学生が在籍している。電気のインフラが整っていないセネガルへの導入も検討中だという。
(2016/11/30 05:00)
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