[ ICT ]
(2016/12/8 05:00)
カプコンはゲーム端末に入力した文章をゲームのキャラクターが発話する際、文章の前後に笑い声などを加え、人間味のある表現を実現する技術を開発した。事前に収録した人間の相づちやうなり声などを加え、臨場感のある会話に近づける。カプコンが8日に発売するゲームソフト「めがみめぐり」に技術を導入するほか、他のソフトへの活用も検討する。
新技術は「オセロットシステム」。東芝の音声合成ミドルウエア「トゥースピークG3」をベースに開発した。同ミドルウエアはカーナビゲーションシステムの読み上げ機能などに広く使われる。
オセロットシステムの仕組みは、収録した音声を東芝の音声合成技術で処理した後、人間のような発話に近づけるため、カプコンの独自技術で音声波形を調整する。そこに新技術を活用し、合成した音声の前後に鼻歌や吐息といった生声を入れ、臨場感を高める。
発売するソフトは、任天堂の携帯型ゲーム機向け。女の子とコミュニケーションする内容で、キャラクターに人間味のある発話を盛り込んだ。音声合成を使うゲームでは、入力文を機械的に読み上げるものが多かったという。新技術を他のソフトにも活用する方向で検討し、人間味のある表現を訴求する。
(2016/12/8 05:00)