[ ICT ]
(2016/12/11 20:30)
スタートアップの米オキシピタルは、ユーザーが見ている周囲の風景とコンピューターグラフィックス(CG)とを重ね合わせて映し出すミックスリアリティー(MR)用ヘッドセットを開発した。9日に発表された「ブリッジ(Bridge)」というこの製品は、iPhone(アイフォーン)とその内蔵カメラを使うことで、外部のパソコンと接続せずに単体で稼働する。表示遅れのないスムーズな動きのMR映像が楽しめるという。
アイフォーン6/6s/7に対応し、iOS用の仮想現実(VR)アプリとも互換性を持つ。まず16日にデベロッパー向け初期モデルについて、数量限定で出荷を開始する。ヘッドセットとセンサー、Tシャツが付いて価格は499ドル。量産モデルは来年3月に399ドルで出荷の予定だ。
ブリッジには、同社独自の3次元(3D)センサー「ストラクチャーセンサー」が搭載される。ヘッドセットを着用して室内を見渡すと、このセンサーで壁や家具などまでの距離を計測して3Dマップを作成。ヘッドセットの位置や向き、動きをリアルタイムに計算しながら、iPhoneのカメラから得られた映像とCGの仮想物体とをずれがないように融合して表示する。仮想物体が現実世界の物体の裏に隠れて見えなくなったり、物理法則に沿ったリアルな映像が楽しめる。
映像内を自由に動き回る仮想ロボットキャラクター「ブリジット(Bridget)」が付属するほか、MRのソフトウエア開発キット「ブリッジエンジン」を使ってブリッジ向けのアプリを作ることもできる。センサーを動かす内蔵リチウムイオンバッテリーの稼働時間は3-4時間。
【動画による説明(英語)】
(2016/12/11 20:30)