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[ 科学技術・大学 ]
(2016/12/27 05:00)
京都大学大学院工学研究科の浅野卓准教授と大阪ガスは、熱エネルギーを太陽電池が効率良く発電できる近赤外光へ変換する技術を開発した。光を極小空間に閉じ込めるフォトニックナノ構造のシリコン製熱放射光源によるもので、反射鏡などで太陽光を集光する「集光型太陽電池」と組み合わすと、40―70%の光電変換効率が実現できるという。太陽熱のほか、ガスなどの燃焼熱も熱源に使える。次世代の発電技術として実証を進め、5年内の実用化を目指す。
研究チームは、1ミリメートル角にシリコンの突起が並ぶ共振器を形成する光源を試作した。1000度―1100度Cで熱すると、約6割の熱エネルギーが近赤外光に変換できることを確認した。
具体的な使用法では、アルコール燃焼による小型の非常用電源を想定する。また集光型太陽電池のほか、ガスタービンや工場の排熱を使う熱電変換などでの熱エネルギーの有効利用を視野に入れる。
また、可視光で光を制御できれば、効率良い照明用光源が実現できる可能性もある。
(2016/12/27 05:00)
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