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[ 科学技術・大学 ]
(2016/12/29 05:00)
東北大学の大野英男教授と佐藤茂雄教授、深見俊輔准教授、秋間学尚助教らは、脳を模した情報処理ができる人工神経回路網を開発した。0か1かではなく、0から1までの連続的な値を扱え、記録を保持するための電力がいらない。消費電力が100分の1以下になる。簡単な学習ができることを確認した。
白金マンガン合金の上にコバルトとニッケルを交互に積層し、電気抵抗を連続的に変えられる記憶素子を開発した。抵抗値の誤差が小さく、連続的なアナログ値を扱える。従来はアナログ値を表現するために大量のトランジスタが必要だった。
記憶素子を36個配置して人工神経回路網を構成した。9画素で「I」や「T」などの記号を表現して、学習機能を確認した。
今回、記憶素子を手作業で配線したが、磁気抵抗メモリー(MRAM)の製造技術を使えば簡単に数千個規模の回路網を作れるという。記憶素子の構造や製造プロセスの最適化を進めていく。
(2016/12/29 05:00)
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