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[ 化学・金属・繊維 ]
(2017/1/17 05:00)
新日鉄住金はIoT(モノのインターネット)を活用した現場作業者の安全見守りシステムなどの実証試験を3月末までに全製鉄所・製造所に広げる。現在、ビッグデータ(大量データ)や人工知能(AI)も加えた高度ITを活用し、製造現場の基盤強化を進展中。各製鉄所のニーズに応じ、設備の予防保全や品質保証も含め、実証の範囲を広げて早期の本格導入につなげる。
現在、2カ所の製鉄所で単独作業の従業員の安全性を高めるための実証を行っている。首都圏の製鉄所は数十人規模で、西日本の製鉄所では10数人が参加している。
新日鉄住金ソリューションズの新事業「IoXソリューション」による「作業者見守りアプリケーション」などを活用。作業員は腕時計型の活動量計や眼鏡型のディスプレーなど携帯端末を装着。そこから送られてくる大量のデータを元に、危険情報を作業者に伝える。全地球測位システム(GPS)で危険な場所にいないかを確認。気圧計で高さを、加速度計で動く速さを把握し、落下事故もいち早く察知できる。温度計や湿度計、心拍数からは熱中症のリスクも予知できる。
カメラ付きの眼鏡型ディスプレーは技能伝承にも活用する。若手作業者が装着した目線カメラからの映像を元に、離れた場所にいる熟練工が適切な指示を送ることが可能。作業者の視野画面に必要な情報を送信することで、マニュアルなどを見ながら、フリーハンドで作業することもできる。
現在、各製鉄所から具体的なニーズを引き出しており、優先度の高いシステムから順次実証に入る。
新日鉄住金ソリューションズは、設備故障を事前に予測できる「予防保全アプリケーション」も提供しており、すでに実証を始めた。これを製品の品質予測に応用することで品質保証を高めることも可能になる。
(2017/1/17 05:00)
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