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[ 科学技術・大学 ]
(2017/2/22 05:00)
【浜松】静岡大学工学部の二川雅登准教授は21日、土壌水分を計測して土砂崩れを予知する大規模集積回路(LSI)チップを搭載した計測センサーを開発したと発表した。小型、低消費電力で高精度に計測できる。浜松市天竜区の山中で実証実験を開始し、3年後の実用化を目指す。
土壌中の水分量が増えるとセンサー出力が高まる。二川准教授は信号計測の誤差の原因となる基板からの漏れ電流を遮断する新機構を採用し、低水分量でも高精度な計測を実現した。LSIチップを搭載した水分量の計測センサーが実用化されれば初めてとなるという。
市販の水分量センサーは大型で設置にも手間がかかる。また加速度センサーなどを使う方法は斜面の滑り始めを計測できても崩壊前の予知が難しかった。
実証実験では、岡山大学の小松満准教授、信州大学の不破泰教授と連携。センサーチップを深度方向5カ所に設置した検出器を使用した。データを蓄積して検出精度を高め「防災のほか森林保全や農業にも役立てたい」(二川准教授)としている。
(2017/2/22 05:00)
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