[ 機械 ]
(2017/4/5 05:00)
大成プラス(東京都中央区、大隅光悟朗社長、03・3243・1851)は、炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)と金属を接合する工法を開発した。ガラス繊維複合熱可塑性樹脂(GFRTP)を金属とCFRTPの間に注入。GFRTPが金属に施した無数の微細な穴に入り込み、同時にCFRTPとは熱でそれぞれ一体になる。ロボットに搭載した小型の射出成形機で注入し、自動で連続接合できる。
大成プラスによるとCFRTPと金属の接合技術の開発は初めてという。航空機への採用を目指す。航空機のCFRTP製の床には、シートなどを固定する金属部品が取りつけられる。新工法では、ボルトで金属部品を取りつける際に生じるCFRTPの割れなどの課題を解消できる。金型を使わないために、一般的な射出成形機に比べ、長尺の部材に対応しやすい。初年度の目標は売上高3億円。
センチュリーイノヴェーション(東京都中央区)の射出成形機と不二越のロボットを使う。成形機は重量が約10キログラムの小型でロボットに搭載できる。金属部品の上部の穴からGFRTPを注入する。金属部品には金属と樹脂を一体化する同社独自のナノ・モールディング・テクノロジー(NMT)を施した。
5日から都内で開かれる接合技術の見本市で新工法を初披露する。大成プラスは東ソー、東レ、三井化学と国の「トップスタンダード制度(現在の新市場創造型標準化制度)」でISO規格の発行に成功した第1号案件になった実績がある。
(2017/4/5 05:00)