[ ロボット ]
(2017/4/15 14:00)
(ブルームバーグ)米シリコンバレーの企業が、空港で出迎えたり、ホテルの部屋にスナック菓子を持ってきてくれたり、ピザを配達する新しいロボットを言いはやす昨今だが、数十年にわたって既にもっと重大な任務に携わってきたロボットがいる。
例として挙げられるのが、米防衛企業ノースロップ・グラマンのロボット事業、ノースロップ・グラマン・リモーテックの製品だ。この事業は20年余り前、放射性物質を政府研究機関で移動させる機械のメーカーとして発足。それ以降、この機械は爆弾処理の支援ロボットへと発展を遂げ、人間には危険過ぎると軍や捜査当局が判断した現場に送り込まれてきた。
リモーテックのロボットは、自動車を切り開き、有害化学物質を検知する能力があるほか、自爆テロ犯が身に付けている爆弾を切り離し、爆発物を水中で安全に爆発させ、狙いを定めて人を撃つこともできる。また、暗闇の中でも視界を保ち、階段を登り、人質や人質を取った犯人とコミュニケーションを取り、重さが平均的な人間を上回る物体を軽々持ち上げることも可能だ。
このロボットはイスラエル軍やイラク軍が利用しているのに加え、米国で400余りの警察署が所有している。ノースロップ・グラマンはこの数がさらに増えると考えている。脅威の認識が高まるのに伴い、一段と強力で高性能のロボットの需要が出てくるためだという。
(2017/4/15 14:00)