女性リーダーの気持ち／大和証券 大阪コンタクトセンター部 お客様サポート二課長・森上菜美子氏 「工夫して自分なりに」

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お客さまからの電話での問い合わせに対応する大阪コンタクトセンター部で、課長（マネージャー）の一人として働いています。ＴＳＲと呼ぶ現場のオペレーターの育成やＴＳＲのまとめ役であるＳＶの指導のほか、コンタクトセンター全体の運営を考えたりするのが仕事です。

ＳＶだった約２年前にマネージャーの内示を受けた時は戸惑いました。私以外のマネージャーは他部署で管理職を経験し、リーダーシップに優れた方たちです。一方、私はリーダーシップに苦手意識があります。「先輩方のようにならなければ」と力むほど空回りし、マネージャーになってしばらくはしんどい状態が続きました。

そんな時、私に内示を伝えてくれた元上司と言葉を交わす機会がありました。「先輩方のようにできないです」と打ち明ける私に、元上司は「今の時代が求めているのは引っ張っていくリーダーだけではないよ。一緒に進んでいくリーダーでも良いんじゃない」と声をかけてくれました。

そうか、他のマネージャーと同じようにできないのは当たり前なんだと「強いリーダー像」を手放した時、肩の荷が少し下りました。

それまではマネージャーが何でも決断しなければと考えていましたが、ＳＶと相談しながら決めていくように変えました。ＳＶはＴＳＲとの距離が近い分、現場の細かい点も把握しており、ミーティングでもさまざまなアイデアを出してくれます。ＳＶの提案を取り入れ、一つの電話が終わってから次の電話を取るまでの時間を短くするなどして、サポート二課の受電件数は半期の間で平均２割程度上がりました。皆と一緒に目標に向かえていることが率直にうれしいです。

苦手に挑戦し続けることは大事ですが、こうあるべきと考える必要はない。一歩踏み出し、工夫しながら自分なりのやり方を見つければ良い―後輩たちにそう伝えたいです。