[ 機械 ]
(2017/4/18 05:00)
大阪大学接合科学研究所の塚本雅裕准教授と石川県工業試験場、村谷機械製作所(金沢市)は、青色と近赤外線の異なる半導体レーザーを搭載した「マルチカラーレーザーコーティング装置」を完成した。純銅粉末とアルミニウム基板など、原料と基板のそれぞれに適したレーザー光を照射することで、効率的な加熱を実現でき、被膜加工品質の向上が見込めるという。
マルチカラーレーザーコーティング装置には島津製作所、日亜化学工業と共同で開発した出力100ワット級の高輝度青色半導体レーザーモジュールを2台搭載。出力50ワット級の近赤外線半導体レーザーモジュール4台と組み合わせて、合計400ワットの波長の異なるレーザー光を出力できる。
レーザーコーティングでは、原料の粉末や基板を、それぞれ適切に加熱することが重要とされる。青色半導体レーザーは波長が450ナノメートル(ナノは10億分の1)。近赤外光に比べて銅で6倍、ニッケルで1・5倍、炭素鋼で3割高い吸収率が得られる。材料の特性に応じて、最適なレーザー光を選べる同様のコーティング装置はこれまでなかった。
内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)革新的設計生産技術で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の管理の下、同装置の開発を進めた。19日から横浜市西区のパシフィコ横浜で開催される展示会「レーザーEXPO」で実機を披露する。
(2017/4/18 05:00)
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