[ その他 ]
(2017/4/28 05:00)
中小企業の精密加工技術を一堂に集めた展示会「試作市場」「微細・精密加工技術展」(日刊工業新聞社主催)が27日、東京・南蒲田の大田区産業プラザPiOで開幕した。モノづくりにおいて重要な試作品や、マイクロ(マイクロは100万分の1)レベルの精度を誇る微細・精密加工、3Dプリンターを使ったモノづくりのブースが並んだ。会場は中小企業が手がける“今どきのモノづくり”を楽しむ熱気であふれている。
試作市場ゾーンにあるシナノ産業(東京都大田区)のブースでは、柳沢久仁夫社長と女性社員が笑顔で対応。プラスチックの切削部品を展示しており、5軸加工した切削部品や、各種材料を各種加工方法で加工したモノを手に取って楽しめる。柳沢社長は「当社自慢の人材と仕事の正確さを実際に感じてほしい」と話している。
このほか、同ゾーンではカブク(東京都新宿区)が製造商社として受託製造や3Dプリントをワンストップで請け負う自社のサービス「カブクコネクト」を紹介している。昔ながらの町工場によるモノづくりと次世代のモノづくり、両方を感じられる。
微細・精密加工技術展ゾーンで異彩を放つのは信栄テクノ(東京都大田区)だ。同社のブースでは、直径0・2ミリメートルで40ミリメートルの深さの穴をあけたガラス製地球儀を展示している。通常、切削であけられる穴の深さは直径の5―10倍。200倍の深さにすることで自社の技術をアピールする。高橋健太社長は「切削技術を限界までつきつめた。実際に見てもらうことで設計の幅を広げてもらえれば」と期待を込める。
3Dプリンターゾーンでは非鉄金属専門商社の白銅が金属3Dプリンターで作った“アンコールワット”を展示する。Z軸は0・1ミリメートル以下の精度が出ているといい、小さな窓などは必見だ。樹脂以外にも活用がすすむ3Dプリンター技術を目の当たりにできる。
8回目となる今回、進化した新しいモノづくりを体感できる機会を提供している。会期は28日まで。
(2017/4/28 05:00)
関連リンク
機械・航空機1のニュース一覧
- 海天国際HD、射出成形機で新会社−ニイガタマシンと日本に設立(17/04/28)
- 「試作市場」「微細・精密加工技術展」開幕−モノづくりの進化体感(17/04/28)
- 川重の今3月期見通し、営業益26%増−船舶海洋部門回復(17/04/28)
- コマツの前3月期、当期益17%減−建機部門、円高響く(17/04/28)
- イチネンHD、機械工具商社を買収−九州地域の強化(17/04/28)
- ダイダン、CPFのオープンラボ開所式(17/04/28)
- オムロン、産業用カメラメーカーのセンテックを買収(17/04/28)
- 新明和工業の前3月期、減収減益に(17/04/28)
- ファナックの今期見通し、売上高6%増(17/04/28)
- 経営ひと言/日本分析工業・大栗直毅社長「成長に妥協なし」(17/04/28)