[ ICT ]
(2017/5/10 05:00)
中央大学の竹内健教授らは、ディープラーニング(深層学習)用のソリッド・ステート・ドライブ(SSD)制御技術を開発した。深層学習で画像を識別する際に重要なデータを信頼性の高いメモリーセルに、重要でないデータは信頼性の低いメモリーセルに記録する。セルから復号する際のエラー訂正の処理量を減らし、識別精度を保ったままSSDを300倍長寿命化し、1・26倍に高速化した。
深層学習では一つひとつの計算精度よりも計算回数を重視する。計算精度が低くエラーを含んでいても、大量のデータを計算することで識別精度を上げる。この特徴をSSDに応用した。SSDのメモリーセルを信頼性ごとに3種類に分け、重要なデータにエラーが含まれにくくした。全体のエラーは25倍に増えても、深層学習の識別性能は落ちない。
さらにメモリーから復号する際にエラー訂正を確認する処理を30回から5回に減らした。深層学習の識別性能とSSDの長寿命化高速化を両立した。
(2017/5/10 05:00)