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[ 中小・ベンチャー ]
(2017/5/11 05:00)
【札幌】草野作工(北海道江別市、草野貴友社長、011・382・2135)と北海道大学は、新素材「発酵ナノセルロース」の量産化に向けた生産体制を整備する。発酵ナノセルロースは鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度があるセルロースナノファイバー(CNF)の一種。2017年度は生産効率を高め、市場調査から需要を見極めた上で設備投資を検討する。18年度にも事業化を目指す。
発酵ナノセルロースは、北海道発の新たな繊維として草野作工と北大が研究開発を進めている。パルプ由来のCNFと異なり、農作物が原料となることなどから、医療や食品分野への展開が期待される。16年度の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)に採択された。
北大の田島健次准教授らが酢酸菌の発酵を生かす独自の製法を開発し、主にテンサイから砂糖を製造する工程で発生する糖蜜を発酵させて発酵ナノセルロースを生産する。量産化に向けては発酵・遠心分離で回収の効率を高めるのが課題だ。
このため、草野作工は1月に300リットルの発酵槽を設けるなど試験製造を続けている。現在、9割の回収を実現し、17年度は95%への向上や生産コスト削減などを目指す。新たな用地の取得も見据える。
田島准教授は「新しい用途を見つけるための研究を続けていきたい」と話す。福島大学と連携し、放射性物質の処理への活用についても研究に取り組み始めた。草野社長は「医療機器の電子部品や、塗料など幅広く利用できる可能性がある」としている。
草野作工は主に土木工事業を手がけるが、公共事業の削減に対し、生薬などの農業生産や機械開発といった新たな事業にも取り組んでいる。16年5月期の売上高は約24億円。
(2017/5/11 05:00)
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