[ 政治・経済 ]
(2017/5/12 12:30)
(ブルームバーグ)米上院は11日の本会議で、ロバート・ ライトハイザー氏の米通商代表部(USTR)代表就任を承認した。トランプ政権が北米自由貿易協定(NAFTA)をはじめとする通商関係を見直す道が開かれた。
上院採決は賛成82、反対14。トランプ大統領は1月にライトハイザー氏をUSTR代表に指名していたが、同氏が数十年前に外国政府の代理として手掛けた仕事を巡って議員らに疑義を抱かれ、議会での指名承認手続きが遅れていた。
USTR代表としてライトハイザー氏の最優先課題は、トランプ氏が大統領選で「大惨事」と呼んだNAFTAについて再交渉する政権の方針を議会に諮ることだ。今回の指名承認により、交渉開始に先立つ90日前の議会への事前通告に対するハードルがクリアされる。トランプ大統領は交渉が思い通りに進まないと考えればメキシコ、カナダと結んでいるNAFTAからの撤退も辞さない構えを示している。
ライトハイザー氏(69)は通商分野の弁護士として数十年の経験を持ち、USスチールなどを顧客としていた。レーガン政権でUSTR次席代表を務め、押しの強い交渉相手との評判を得たほか、ドール元上院財政委員長の側近時代に政治経験も積んだ人物。
原題: Lighthizer Approval as Trade Rep Paves Way for Nafta Talks (1)(抜粋)
(2017/5/12 12:30)