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[ 科学技術・大学 ]
(2017/5/25 05:00)
全身の筋肉が動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の神経細胞を人工多能性幹細胞(iPS細胞)で再現し、細胞死を抑える薬をマウスの実験で発見したと、京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授らの研究グループが24日発表した。
グループは「すぐに患者の治療に使えるわけではないが、治療薬の開発研究に貢献が期待できる」としている。
ALSは脳から筋肉に指令を伝える神経細胞「運動ニューロン」が変性し、消失する難病。
原因や詳しい仕組みは不明で、十分な治療法がない。患者の約5%は血縁関係に患者がいる家族性ALSで、一部の遺伝子に変異があることが知られている。
研究グループは家族性ALS患者の皮膚からiPS細胞を作り、運動ニューロンに変化させて詳しく調べた。健康な人に比べると、患者の運動ニューロンは異常なたんぱく質が蓄積し、細胞死を起こしやすいことが判明。薬を見つけるため化合物1416個を調べたところ、うち27個が細胞死を強く抑制した。
(2017/5/25 05:00)
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