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富士通、3D生産支援で機能拡張−現場工程一体化、仕様・方法変更に対応

(2017/5/31 05:00)

  • 製造指示の画面(作業者はアニメーションで表示)

富士通は30日、製品の組み立て工程の検討を3次元(3D)モデルで支援するデジタル生産準備ツール「VPS」の最新版を発売したと発表した。3Dアニメーションによる生産準備の検討に加え、設備稼働後に生じた課題を再度、バーチャル(仮想)環境に戻して解決策を検討できるように機能を拡張した。バーチャルと実際の現場を一体化して工程を管理することで、製品仕様や生産方法などの急な変更にも対応できる。

価格は「スタンダードV15L19」が400万円(消費税抜き)、製造指示ビューワーが300万円(同)から。これらのツールをメーカーに売り込み、2020年度末までに売上高50億円を目指す。このうち15%は海外での販売を見込む。

最新版では組み立て工程データと生産現場の工程を一体化させることで、常に最新の状態で生産現場からもVPSを活用できる。組み立て順序を示すアニメでも、仕上げレベルでの一括作成など、分かりやすく表現できるようにした。さらに追加部品や変更部品の色分け、中国語など現地語への対応、製品仕様ごとの工程切り替えなども強化した。

VPSで作成された組み立て手順や工程フローなどを生産現場で活用するための製造指示ビューワーも提供する。このほか、混流生産のシミュレーションや、ロボットと協調した装置シミュレーションも強化したとしている。

開発元である富士通の子会社、デジタルプロセス(神奈川県厚木市)の山田洋一執行役員は「現場の課題や改善をバーチャルで検討する機能を追加したことで、生産現場のIoT(モノのインターネット)化に貢献したい」と述べた。

(2017/5/31 05:00)

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