[ 機械 ]
(2017/6/15 05:00)
台湾大手プレス機メーカーの千昌機械股分有限公司(台南市、陳清山代表)は、エンジニアリング会社エーティーエス(ATS、兵庫県尼崎市、駒谷孝佳社長、06・6430・6424)と組み、日本市場に本格参入する。千昌機械は日系メーカー品よりも価格競争力が高い特注機や標準機をATSの販路を使って拡販し、顧客サポートも任せる。販売台数などの計画は今後詰める。
千昌機械は主に自動車や電機の製造関連向けに、加圧25トン―1600トンのプレス機を手がけている。台湾とタイで年間約150台生産し、タイ向けを中心に90%を輸出する。日系企業には累計約30台納めている。年間売上高は約18億円。
一方、ATSは変圧器の鉄心加工ラインを中心に機械の調達から電気制御、据え付け、保守までのエンジニアリング事業を行っている。モリマシナリー(岡山県赤磐市)に納めた特注のプレス機を千昌機械から調達したのを契機に、千昌の国内販売支援を決めた。販売先の技術サポートもATSが肩代わりする。
千昌機械はATSと手を結ぶことで日本の顧客を開拓する。ATSは搬送ライン上の金属を止めずに切断できる特注のプレス機を中心に千昌へ発注し、効率的で低コストな加工ラインの構築ニーズに応える。千昌はイタリアのメーカーとも技術提携を検討している。
千昌機械は7月12日に東京・有明の東京ビッグサイトで開幕する「MF―Tokyo2017」に出展し、ATSも展示に協力する。
(2017/6/15 05:00)