[ 機械 ]

MF―Tokyo2017/インタビュー(4)オリイメック取締役・建部文男氏

(2017/6/19 05:00)

  • 建部文男氏

■2軸高速協調ロボ、実演■

【オリイメック取締役兼常務執行役員・建部文男氏】

―今回の出展の目玉は何ですか。

「目玉の一つ目は『2軸高速協調ロボット』で、プレス間の搬送を行う。ロボット間の協調制御によりラインの搬送スピードを高める。この装置は、2015年の同展示会では協易機械工業(SEYI)のブースに出展していた。今回はアマダのプレスを2台借り、当社ブースで展示する。模擬ではなく、実際のプレス機器と組み合わせることで実搬送を見てもらう」

―これ以外に注目すべき機器は。

「『多層加工機』だ。“ちょうちんプレス”として知られている。少量少品種生産に特化した生産システムで、2年前は毎分4個の生産能力だったが、今回は2倍の同8個に向上。顧客の要望を取り入れ、同機用の金型自動交換器も開発した。省人・省力化の面でもインパクトがある。また、ハイテン材とアルミニウム材を1台の機械で併用できる省スペースの『レベラフィーダー』も披露する」

―出展の狙いは。

「もちろん受注増につなげたい。5月1日―10月31日までは特別価格やオプションの無償装備など期間限定のキャンペーンも展開している。国内では同期間中に24億円の販売目標を立てている。また、今回初めて取り組まれる『学生案内ルートマップ』は、学生が興味を持って企業へ見学に来てくれる仕組みで期待している。当社も学生向けに記念品を用意しているほか、専門の説明員を1人待機させている。若い人材や技術者を求めている」

―受注状況は。

「昨年と比べると売り上げは順調。省人・省力ニーズにより引き合いは増えている。海外では自動車メーカー向け製品がけん引しており、特に米国が堅調だ。中国市場も今後自動車各社が投資を加速するとの情報もあり期待している。国内ではシェア率50%を維持するために『顧客の密着型営業』を強化している。営業全体会議を毎年2回実施し、顧客の要望を取りまとめ技術・製造に反映していく」

【記者の目/“かゆいところまで届かせる”】

前回の装置をブラッシュアップして投入する。多様な顧客の要望をもとに“かゆいところに手が届く”改良を加えてきた。この営業と製造分野の協力体制こそが「オリイメックファン」創造のカギなのかもしれない。IoT(モノのインターネット)の取り組みにも「これから」と関心を見せている。

(横浜・川口拓洋)

→ MF-Tokyo2017特集

(2017/6/19 05:00)

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