[ 機械 ]
(2017/6/19 05:00)
DMG森精機は立型マシニングセンター(MC)の加工範囲を、上下方向のZ軸で従来比で約60%増に広げる汎用治具(バイス)を開発した。Y軸方向は同約70%増。バイスは加工対象物(ワーク)を左右から挟み込んで固定する器具。左右の固定部を分離し、MCのテーブルと一体型にした。一式の価格は46万3000円(消費税抜き)。20日に発売し、年間100セットの販売を目指す。
開発した「ビルトインバイス」は、DMG森精機の新型機「i30V」など主軸40番とされる大きさの立型MC向け。バイスが従来より小さく、機内の加工空間を広く有効に使える。対応するワーク体積は同2・7倍になる。同様のバイスは世界初という。治具メーカーのナベヤ(岐阜市)と共同開発した。
ワークを斜め上から下に押さえつけるように固定するため、従来品で生じるワークの浮き上がりを防止できる。これにより、びびり振動を抑え、精度を高める。また、重量を同8分の1ほどに軽くし、取りつけやすくした。また高さを上げるなどのオプション部品を用意し、柔軟性を持たせた。
テーブルは直交するT溝を持ち、従来と同じく複数のバイスを同時に取りつけられる。20―24日に伊賀事業所(三重県伊賀市)で開く自社展示会「IGAイノベーションデイズ2017」で初披露する。
(2017/6/19 05:00)