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[ 商社・流通・サービス ]
(2017/6/28 05:00)
JR東日本とJR東海が3月までにトヨタ自動車の株式を取得したことが分かった。JR東日本は将来の交通課題解決でトヨタとの協業を視野に入れる。時価にしてJR東日本が約45億円分、JR東海が約80億円分の株を保有している。またJR西日本とJR九州を含むJR上場4社は3月までに株式の持ち合いを始めた。JR各社は新たな協力関係の基盤づくりを目指す。
JR東日本とJR東海の両社は2016年までトヨタ自動車の株式を保有していなかった。時価総額が約19兆円のトヨタに対し、両社が取得した株式は合わせても0・1%に満たない。トヨタ株の取得についてJR東日本の首脳は「輸送モードの進化や2次交通の問題で一緒に考えていけそうだ」と意義を強調した。トヨタはJR東海の大株主でもある。
JR上場4社、株持ち合う
JR各社間には16年まで、ごく少額の出資を除き資本関係がなかった。ただ、16年10月にJR九州が上場しており、各社は従来の方針を改めて「独自の経営判断で」(各社広報)上場するJR他社の株式取得を決めた。4社はそれぞれ他3社の株を時価換算で各20億―50億円程度、出資比率で最大0・4%を保有しあう。
JR各社は資本関係がなかった期間も技術や営業、発券システムなどで連携を進めてきた。一般的には企業統治(コーポレートガバナンス)強化の観点から、株式の持ち合いを解消する動きが加速している。一方で、JR各社は株式の持ち合いを通じて、事業分野での連携深化を狙う方針だ。
(2017/6/28 05:00)