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[ 中小・ベンチャー ]
(2017/7/5 05:00)
【札幌】ASCe(アスク、札幌市白石区、後藤亮太社長、011・826・5960)は、針を使わずに調味液を食材に注入する独自装置「ニードルレスインジェクター」の営業を強化する。9月納入で初受注が決まり、その実績を踏まえて大学や研究機関などとも連携し、同装置が食品の付加価値向上などにつながる点も訴求する。実績や研究成果を前面に、年間30―50台の販売を目指していく。
ニードルレスインジェクターは精肉やハム、魚などの食材に対し、水鉄砲のように高圧で調味液を飛ばし、打ち込むように対象物へ注入する独自装置。針を使わないため、注入時に針が折れるなどの異物混入リスクが少ない。また、加工品切り替え時などに針を洗浄する手間も省ける。
2014年から販売活動を進め、4月に水産関連で初受注が決まり、9月にも納品する運びとなった。この実績を弾みに、食肉やハムのメーカーなどにも販売を広げたい考えだ。
北海道立総合研究機構食品加工研究センターや酪農学園大学(北海道江別市)では、ニードルレスインジェクターを用いて食材の付加価値向上や効率化につながる研究にも取り組んでいる。食品加工研究センターは有用微生物を活用した発酵食肉製品の開発に同装置を使うことで、工程の効率化などにつながったとしている。
後藤社長は「国内だけでなく、海外にも輸出していきたい」と話す。アスクは04年設立。主に自動車部品製造などの自動化・省力化機器開発、設計・製作を手がける。
今後は協働ロボットを活用したシステムの開発も推進していく方針だ。
■ニードルレスインジェクター 動画(株式会社ASCe提供)
(2017/7/5 05:00)