[ 機械 ]
(2017/7/14 05:00)
【新潟】マコー(新潟県長岡市、松原幸人社長、0258・47・1729)は、冷間鍛造の前処理工程を大幅に短縮できるウェットブラスト装置(WLS)で、棒材と小型ワーク向けの新タイプを開発した。価格は2000万―3000万円で、年間の売り上げ目標は合わせて5億円。ラインの省スペース化につながる利点などを訴求し、2020年には10億円へ引き上げる計画。
WLSは、ウェットブラストと呼ばれる特殊な表面処理技術により、薬品を使わずスケールを除去する装置。表面の研削や洗浄工程などを同時に行うことで工程の大幅な短縮が可能。また、薬品を使う場合に比べて廃棄物の発生を20分の1に低減できる。
新たに開発したのは、小型の部材向けの「バレル方式」と、長尺の棒材の連続処理が可能な「ローラー方式」。既存の潤滑剤塗布機やプレス機との連結、隣接も容易に行える。
ウェットブラストは研磨剤と液体を混ぜ、それを圧縮した空気の膨張力で霧化し、ワークに高速で投射して表面の洗浄や加工などを行う技術。有害な薬品や溶剤などを使用せずに表面処理が行えるため環境負荷を低減できる。すでに自動車の防振ゴム金具の接着前処理をはじめ、さまざまな用途で利用されている。
WLSのラインアップの拡充により、用途の一層の拡大を目指す。生産工程のインライン化を目指す鉄鋼製造・加工メーカーを中心に提案し、導入を促していく。
(2017/7/14 05:00)