(2017/7/19 22:00)
東京電力は19日、福島第一原子力発電所3号機の格納容器内の調査映像を公開した。水中ロボットを投入し、圧力容器の下などを撮影した。制御棒駆動機構を支える支持金具の脱落など、先に調査した2号機よりも激しい損傷状況を確認した。20日には、撮影した動画を画像処理して鮮明にし、デブリが広がっていると想定される地下階への調査ルートを策定する。
3号機格納容器内にロボットが入るのは初めて。圧力容器を支える円筒状架台(ペデスタル)の内部に進入して破損状況を確認した。初日の調査としては目標を達成した。
ペデスタルの中で1階と地階を分けていた格子状床は脱落して存在を確認できなかった。当初は格子状床の隙間をぬって地階に降りる計画だったが、格子状床そのものがなくなっていたため、かえって地階には降りやすい状況になっている。
19日の調査では3号機の損傷が、2号機よりも激しいと分かった。ケーブルの被覆が溶けて線材が剥き出しになっている様子や内部の構造物が熱などの影響で脱落している様子を確認した。
20日は1日かけて画像を鮮明にする。21日以降は、地階で溶けて構造物にからまった燃料デブリやデブリの広がり具合を調査する。
(2017/7/19 22:00)