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[ 化学・金属・繊維 ]
(2017/7/24 05:00)
【千葉】村岡ゴム工業(千葉県市川市、村岡実社長、047・378・7746)は、使用済みタイヤから作る再生ゴムの引っ張り強度を従来より2割超高める生産方法を確立した。年内にも製品化する。最大で生産能力が月500トンの体制を整える予定だ。再生ゴムは天然ゴムのバージン材に比べ強度が半分程度で、用途が限られていた。引っ張り強度が高い再生ゴムを従来製品に近い価格で販売し、タイヤメーカーなど既存の販売先での置き換えを狙う。建築分野など幅広く提案し、用途拡大につなげる。
再生ゴムはトラックの使用済みタイヤなどを微粉砕し、含まれる金属や繊維を分離した後、複数の油剤などを添加して作る。村岡ゴム工業は添加する油剤の配合比など製造時の条件を調整し、引っ張り強度や引き裂き強度を高めた。
少量の試験生産には成功し、現在は干潟工場(千葉県旭市)で大量生産へ向けた試験を進めている。
新タイヤの製造には再生ゴムが使われている。再生ゴムを混ぜることで加工性は高まるが、完成タイヤの強度やたわみが低下するため、使用比率には限度があった。高強度の再生ゴムを提案することで、タイヤメーカー向けで現在より10―15%程度、取扱量を増やせると見込む。
日本自動車タイヤ協会(JATMA)によると、使用済みタイヤの約60%は代替燃料として熱利用され、再生ゴムなどに加工利用されるのは15%程度。村岡ゴム工業は再生ゴムの用途拡大を図ることで、再資源化の促進に貢献したい考え。同社は再生ゴム大手で生産能力は月約2000トン。16年9月期の売上高は約15億円。
(2017/7/24 05:00)
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