[ 機械 ]
(2017/8/8 05:00)
千代田化工建設は人工知能(AI)を活用し、液化天然ガス(LNG)プラントの操業支援に乗り出す。LNGの生産効率を高めるために、AIが運転条件(パラメーター)の最適な組み合わせをはじき出す。エンジニアリング業界ではプラントの稼働状況などのビッグデータ(大量データ)を解析し、トラブルの予防に役立てる動きが広がりつつあり、AIの利用も進む見通し。プラントの建設後も収益を確保するビジネスモデルの確立を目指す。
千代田化工は機械学習やディープラーニング(深層学習)の技術を持つグリッド(東京都港区)と連携しており、プラント事業者向けにAIの活用提案を始めた。原料の天然ガス(フィードガス)の組成割合や冷却装置周辺の外気温などの変化に合わせて、AIが運転パラメーターの組み合わせを示し、プラントの生産効率を最大限高められるようにする。
エンジ業界でデータの解析をもとにプラントの異常の予兆をつかむサービスが始まっており、千代田化工は先行してAIを使い、プラント運営に踏み込む形で事業者を支援する。
これまで同社は主にLNGプラントのEPC(設計・調達・建設)を中心としたビジネスモデルで、エネルギー企業の投資動向に左右されやすかった。収益を安定して確保するには建設後のサービスも必要で、今回の提案はその一環。AIの専任部門やプラントの診断チームを活用して事業者の需要を取り込む。
エンジ各社がAIやビッグデータの活用を加速しており、日揮はNECとデータ解析サービスで協業している。また、東洋エンジニアリングも米ゼネラル・エレクトリック(GE)のシステムを利用し、顧客の稼働を支援する。
(2017/8/8 05:00)
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