[ ICT ]
(2017/8/15 16:30)
インターネット通販大手アマゾン・ジャパンで電子書籍を配信する同社のグループ会社(米国)は、他サイトで同じ電子書籍を販売してもアマゾンの価格を最も安くすることなどを求めた出版各社との契約条件を撤回した。グループ会社から報告を受けた公正取引委員会が15日、発表した。
公取委によると、グループ会社アマゾン・サービシズ・インターナショナル・インクはこれまで出版社に対し、楽天やアップルなどのライバル社と電子書籍の販売契約を結ぶ場合は、アマゾンも同じ契約を結べる条件を義務付けていた。
公取委は、こうした条件をつけた契約は、公正な競争をゆがめ、値下げやサービス向上の障害になる恐れがあると懸念を強めていた。
アマゾンは、業者に出品場所を提供する「マーケットプレイス」でも、価格や品ぞろえを他の通販サイトと同等か有利にする「最恵国待遇条項」を契約に盛り込んでいたが、公取委の立ち入り調査を受け、6月までに撤回した。
電子書籍配信におけるアマゾンの最恵国待遇条項は欧州でも問題視されていたが、改善策を取ることで5月、欧州連合(EU)の規制当局「欧州委員会」と合意した。(時事)
(2017/8/15 16:30)