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[ 科学技術・大学 ]
(2017/8/28 05:00)
九州大学大学院工学研究院の与那嶺雄介特任助教と星野友准教授らは、ミドリムシの光合成の能力を網羅的に調べる手法を開発した。光合成の反応に水分子の代わりに重水分子を取り込ませて、高精度の「ラマン顕微鏡」で光合成量を計測する。ミドリムシ体内の器官ごとに重水素を測り、優秀なミドリムシを選別してバイオ燃料を生産させる計画だ。
ミドリムシに、重水を20%混ぜた培地で光合成させ、グルコースや多糖粒に重水素が取り込まれた量を計測する。ミドリムシが20%重水培地で生活すると細胞内の水素が最大20%まで重水素に置き換わる。
実験では24時間光合成させると20%、24時間光合成させずに生活させると8%、重水素に置き換わった。
ラマン顕微鏡で大量のミドリムシを網羅的に計測し、置換量の多い固体を選び出す。光合成能力の高い固体は成長が早い。植物の品種改良や機能性微生物の開発などにも応用できる。
(2017/8/28 05:00)
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