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[ 環境・エネルギー ]
(2017/8/29 13:30)
国有企業を救済
(ブルームバーグ)中国が世界最大級の電力会社を設立する。国務院国有資産監督管理委員会(国資委)は28日、石炭生産で中国最大手の神華集団と電力大手の中国国電集団の合併を政府が承認したと発表した。
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)によれば、合併で誕生する新会社の資産規模は1兆8000億元(約29兆6000億円)で、売上高は世界2位、発電設備容量では首位となる。
中国指導部が産業の過剰生産能力と国有企業数の削減に取り組む中、今回の神華と国電の合併は同国電力業界で今後起こり得る幾つかの合併の第一号の可能性がある。ブルームバーグは両社が合併に向けた協議に入っていると6月時点で伝えていた。
新鴻基金融の田苗シニアアナリスト(北京在勤)は、「今回の件で国有企業改革の方向性が確認された。同じ業界の企業同士が合併して余剰投資を減らし、効率性を改善するという方向だ」と述べた。
神華集団と国電集団両社の上場部門が香港で別々に届け出た資料によると、神華集団は国電集団を吸収し、再編後の組織の親会社となる。社名は国家能源投資集団に変更する。両社の上場部門は石炭火力発電の合弁会社も設立。株主と規制当局の承認を待って実現する。
(2017/8/29 13:30)