[ ロボット ]
(2017/8/30 05:00)
大型倉庫・図書館などに提案
RFルーカス(東京都渋谷区、上谷一社長、03・6383・3981)は、自律走行ロボットで棚卸し作業を自動化するシステムを開発した。無線識別(RFID)タグの位置を10センチメートル以下の精度で認識する独自技術を応用した。ロボットが箱に貼ったタグを読み取り、棚ごとの商品の状況を把握する。11月にも大型倉庫や図書館、メーカーの商品管理など向けに提案を始める。
RFルーカスは一つのタグを1秒当たり100回以上読み取ることで、電波位相情報から3次元的にタグの位置を高精度で割り出す技術を持つ。タグは半径10メートルの範囲で読み取れる。同技術を無人搬送車(AGV)や飛行ロボット(ドローン)などロボットと組み合わせ、システム化できる。
一般的なRFIDタグの読み取り技術は数メートル単位でしか位置を特定できない。そのため、棚ごとに何が入っているかを把握できず、集計作業に必ず人手が要るという。また、アンテナから離れた場所のタグが読めないケースもある。
RFルーカスの技術は現状で商品の箱の管理までが可能。将来は単品管理を可能とするため、より多くタグを読み取る技術を開発する。これにより、物流施設の管理、個別の宛先ごとに商品を仕分けるピッキング作業、図書館の本の管理、メーカー製品の管理などに応用する考え。
営業活動は、物流オペレーション事業を手がけるPAL(大阪市西区)や大日本印刷と連携する。PALは倉庫管理向けを中心に提案、大日本印刷は幅広い業種へ展開する。
(2017/8/30 05:00)