[ 科学技術・大学 ]

北大・JAXA、金星赤道にジェット気流 「あかつき」撮影画像を利用

(2017/8/30 05:00)

  • 金星を撮影する「あかつき」(イメージ=JAXA提供)

北海道大学大学院地球環境科学研究院の堀之内武准教授や宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究チームは29日、金星の赤道上付近で高度45キロ―60キロメートルの領域にジェット気流が起きていることを明らかにしたと発表した。金星探査機「あかつき」の赤外線カメラの撮影画像を利用。赤道付近で秒速80―90メートルをピークとし、高緯度になるにつれて大気の移動速度が遅くなる「赤道ジェット」現象を突き止めた。

金星では、大気が惑星の自転より速く移動する現象「スーパーローテーション」が起きている。堀之内准教授は「赤道ジェットの分析により、金星のスーパーローテーションの解明につながる第一歩となるのではないか」と研究の意義を語った。さらに発展させることで、地球を含む惑星の大気の仕組みを解明できる可能性がある。

金星は高度45キロ―70キロメートルに分布する厚い雲に覆われているが、特定の波長の赤外線であれば雲を透過できる。金星下層からの赤外線が雲を透過する際にできる「影絵」を観測することで、厚い雲を可視化。得られた画像を利用し、雲の動きから大気の流れを分析した。

成果は英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版に掲載された。

(2017/8/30 05:00)

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