[ ICT ]
(2017/8/31 05:00)
九州大学の神山直之准教授と富士通研究所(川崎市中原区)人工知能研究所は、幼児の保育所への入所割り当てを高速で計算するマッチング技術を開発した。さいたま市の7959人、311施設の割り当てに適応したところ、数秒で回答を得られた。現在は20人以上の職員が割り当てを決めている。富士通は自治体向けの人工知能(AI)サービスとして2017年度中に事業化する。
保育所の志望順に加えて、「兄弟を同じ保育所に通わせたい」、「兄弟の片方が入所できないなら辞退する」などの制約条件を含めて最適な割り当てを計算する。
そこで数理手法の一つである「ゲーム理論」を採用し、最良の条件となる唯一解を求めた。志望条件を満たさない幼児と保育所の組み合わせなど、探索条件を絞りこむことで計算時間を短縮した。
さいたま市と同じ制約条件で10万人規模の割り当てを数十秒で計算可能。自治体向けの保育業務支援システムのオプションサービスとして提供する。
(2017/8/31 05:00)