愛知県の瀬戸窯業技術センター、３Ｄプリンターで緻密・高強度のセラ製造技術を開発

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  ３Ｄプリンターで製造したセラミックス成形品

【名古屋】あいち産業科学技術総合センター瀬戸窯業技術センター（愛知県瀬戸市、中莖秀夫センター長、０５６１・２１・２１１６）はマルワイ矢野製陶所（同市）と共同で、３Ｄプリンターを活用して緻密で高強度のセラミックスの製造技術を開発した。接着剤や処理技術を改良、高密度充填で成形でき、後加工なしで複雑形状の加工が可能。マルワイが１１月に試験販売を始める。

原料粉末の粒度や形状を最適化し、微細な粒子に適した接着剤を採用して結合材噴射方式の３Ｄプリンターで高密度に充填する。さらにコーティング加工などによる緻密化処理で粉末間の距離を近づけ、緻密な焼結体ができる。曲げ強度は２８０メガパスカルで従来の加圧成形より少し弱い程度。

原料代は従来より高いが、複雑形状でも研磨や切削加工が不要になりコストを低減できる。耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性が求められる管やスクリューなどへの適用を図る。