[ 機械 ]
(2017/9/29 05:00)
【福岡】日本タングステンは、研削などに使うクーラント液に微細な泡を含ませて加工効率を高める装置を開発、発売した。砥石(といし)の目詰まりを防ぐ効果がある。同装置により研削効率は約5割、切削効率は約4割それぞれ向上するという。2018年度に約200台の販売を目指す。
含ませる泡は「ウルトラファインバブル(UFB)」と呼ばれる直径1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)未満の泡。日本タングステンが開発した「ウルトラファインバブルクーラントシステム」は、工作機械の研削液タンクにホースでつなぎ、液を循環させて使う。装置の大きさは幅520ミリ×高さ494ミリ×奥行き400ミリメートル。同社の子会社で製造する。
UFBは物質を吸着して除去する浄化能力がある。研削液に含ませることで砥石を研磨する頻度が減らせ加工効率の向上につながるという。開発はファインバブル発生装置を手がけるメーカーと連携して行った。日本タングステンはUFBをタンクとの間で循環して制御する機能を担当した。
砥石は加工を続けると削りかすによる目詰で能力が低下するため、研磨を行う。また、削りかすが混じることで、研磨液の腐食や劣化につながっていた。
(2017/9/29 05:00)