[ ロボット ]
(2017/10/4 05:00)
力触覚伝達双腕ロボ。右が双腕ロボ、左が操縦者(慶大提供)
慶応義塾大学理工学部の野崎貴裕助教と村上俊之教授らは、力覚と触覚を高精度に伝えられる遠隔操縦型双腕ロボットを開発した。双腕ロボットが物に触れたときの柔らかさや、操縦者の力加減を再現でき、対象を壊さずに複雑な作業ができる。放射線環境や深海など人間が入れない環境での作業、柔らかい人体を扱う介護などへの応用を目指す。
新エネルギー・産業技術総合開発機構の事業で開発した。双腕ロボットは肩や手首、指など1本当たり9自由度の腕をもつ。操縦者が操縦席の装着式アームを動かすと、双腕ロボットの腕が連動して動く仕組み。各関節のモーターの負荷が操縦席とロボットで相互に再現され、力加減や触覚が伝わる。
ハンドは三本指が独立して駆動し、生卵やポテトチップスのような壊れやすいものを扱える。
一度記録した動作は編集や再生が可能。視覚はヘッド・マウント・ディスプレーに表示され、ロボットの移動は操縦席で脚の筋収縮で制御する。
力加減が再現できると食品やケーブル類など柔らかい製品を傷つけずに扱える。製品組み立てなど複雑な作業に向く。
(2017/10/4 05:00)