[ ICT ]

日本の景況判断、「iPhone X」で足踏み 中国輸入37%ダウン

(2017/10/26 05:00)

  • 「iPhoneX」を発表する米アップルのクックCEO(9月、米カリフォルニア州クパチーノの同社新社屋=時事)

政府は25日に発表した10月の月例経済報告で、「輸入」の基調判断を26カ月(2年2カ月)ぶりに下方修正した。「持ち直しの動きがみられる」を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に改めた。中国から輸入している米アップルの新型スマートフォン「iPhone8(アイフォーン・エイト)」の販売が振るわないほか、「同X(テン)」の11月3日発売を見据え、同国からの他機種輸入を手控えたことなどが影響したとみられる。

財務省によると、9月(速報)の中国からの電話機(携帯電話を含む)輸入は、前年同月比37・9%減の1553億円と大幅に減少。中国からの輸入全体の約1割を占める電話機が減少したことで、日本の全世界からの輸入総額も伸び悩んだ。

9月の全世界からの輸入は同12・0%増の6兆1408億円と9カ月連続で増加したものの、3―8月の同15・2―17・9%増と比べれば伸び率は鈍化しており、輸入の基調判断を引き下げた。

中国からの携帯電話の輸入減は一時的な現象とみられるが、「同X」の入荷が遅れるような事態になれば輸入の改善時期が先送りされる可能性がある。

10月の月例報告で示した景気全般の基調判断は「緩やかな回復基調が続いている」とした前月の判断を据え置いた。輸入を除く他の13項目の基調判断も据え置き。輸出と生産、設備投資は「持ち直している」、雇用情勢と企業収益、業況判断は「改善している」、個人消費は「緩やかに持ち直している」との判断を維持した。

なお全世界の景気の基調判断も「緩やかに回復している」に据え置き。米国は「着実に回復が続いている」、中国は「持ち直しの動きが続いている」との判断に変化はない。

(2017/10/26 05:00)

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