[ 環境・エネルギー ]

風力プロペラ二重化キット、日本風洞が作製 発電効率4割向上

(2017/10/30 05:00)

  • アタッチメントでプロペラを二重化した風力発電機

【福岡】日本風洞製作所(福岡県久留米市、ローン・ジョシュア社長、0942・27・3077)は、小型風力発電機のプロペラを後付けで二重化するアタッチメントを完成した。二重化により発電効率は約4割向上し、従来の半分程度の風速で動きだすという。2018年4月をめどに発売する。複数の風力発電機の設置が難しい場所での需要を見込む。

日本風洞製作所は、出力1キロワット未満用と1キロ―2キロワット用の2種類のアタッチメントを製品化する。プロペラとアタッチメントを合わせた導入費用は風力発電機の本体価格の5割以下に抑え、発電機を新設する場合と比べて低価格で導入可能にする。

二重化での発電効率向上には、自動車が曲がる際に外輪と内輪の回転に差が生じても効率的にエネルギーを伝える「差動機構」の原理を応用した。プロペラを二重化して回転速度に差が生じた場合に発電効率が低下するといった課題や、プロペラによる負荷が増して発電機の耐久性に影響を与えるリスクに対応している。

二重化により、プロペラの羽根を増やした場合と同様に風速が弱くても動く。従来はプロペラの羽根を増やすだけでは強風時に風の抵抗を受けて安定した発電が難しくなる課題があった。

今回の開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による16年度の「シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援助成金」に採択された。これまでに屋外試験や耐久試験なども行っている。

(2017/10/30 05:00)

中小企業・地域経済のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン