[ 政治・経済 ]
(2017/11/26 06:00)
消費税引き上げ控え、導入時期なお調整
市町村の森林整備の財源に充てるため創設する「森林環境税」について、1人当たり年1000円を徴収する方向で政府・与党が調整に入ったことが23日、分かった。個人住民税を納める約6200万人が対象で、年約620億円の税収が見込まれる。12月中旬にまとめる2018年度与党税制改正大綱に盛り込む。
森林は温室効果ガスを吸収したり、土砂災害を抑えたりする機能があるが、所有者不明のケースなども増え、全国で荒廃が進む。このため政府は、新たな森林管理の手法として、市町村が仲介役となり所有者が森林組合に手入れなどを委託する枠組みを整備する方針だ。
この枠組みは19年4月にスタートし、新税はその運営財源などになる。年1000円を住民税に上乗せして徴収し、森林面積などに応じて国が自治体に配る方式を検討している。
導入時期をめぐっては、東日本大震災からの復興に向けた住民税上乗せ措置が終わる翌年度の24年度からとする案もあるが、市町村や与党税制調査会の導入推進派議員の間では19年度導入を求める声が強い。ただ、19年10月に消費税率引き上げが予定されており、与党税調で慎重に議論される見通しだ。(時事)
(2017/11/26 06:00)