[ オピニオン ]
(2017/12/1 05:00)
きょうから師走。1年を振り返り、その年の世相を漢字1字で表す「今年の漢字」を、日本漢字能力検定協会が5日まで募集している。そこでいくつか候補を挙げてみた。
北朝鮮の『弾』道ミサイル。11月29日早朝、2カ月半ぶりに発射された。通常軌道で発射した場合、米本土全域に届く可能性があるという。陸上男子100メートルで日本人初の9秒台を出した桐生祥秀選手の弾丸ぶりも記憶に新しい。
『退』の可能性もある。フィギュアスケートの浅田真央選手や横綱・日馬富士の引退表明、天皇退位特例法の成立、「希望の党」を結党して代表に就いた小池百合子氏の2カ月足らずでの退任など、話題を呼んだ。
日産自動車、SUBARU(スバル)による完成車の無資格検査や、神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レと続いた品質検査データの改ざん問題。日本のモノづくりの根幹を揺るがすものであり、品『質』や『偽』装も候補だろう。
将棋の藤井聡太四段の公式戦29連勝など明るい話題もあったが、ネガティブな内容が多い。だが危機は好機に変えたい。最多応募漢字は例年通り、京都・清水寺の森清範貫主(もりせいはんかんす)の揮毫(きごう)によって12日に発表され、明るい新年となるよう願いを込めて奉納される。
(2017/12/1 05:00)